国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所は8月15日、金沢市内の国道で消融雪装置を使った打ち水実験を実施。路面温度の低下に大きな効果があることを確認した。雪国特有の設備を夏場も有効活用し、ヒートアイランド現象の緩和につなげる試みだ。
実験は、金沢市内の商店街が発案し、同事務所に実施を要請したもの。井戸水をくみ上げて道路のセンターライン付近から散水する消融雪装置で路面に打ち水を行い、温度変化などのデータを収集した。
金沢市内の国道157号・香林坊交差点から犀川大橋の手前までの延長約460mの区間で実施。午後2時から午後5時10分までの間に合計5回、同装置で 5分間から15分間程度、打ち水し、路面温度や気温、 湿度の変化などを計測した。香林坊二丁目付近には、打ち水しない区間も設けて同様に計測し、打ち水した区間と比較した。
例えば、実験を開始した午後2時の時点で45.4℃だった路面が、実験開始直後に最初の打ち水を15分間行ったところ、6.2℃下がって39.2℃となった。その後、さらに4回の打ち水を実施。実験が終了した午後5時15分の時点には29.3℃になった。
原始的な方法であったとしても、このような取り組みも十分に温暖化防止に役立ちます。もちろん使用しているのは井戸水というシンプルな考えです。昔の日本ではよく見られた風景ですが、現在ではマンションなどの建物が多く並び、一軒家は少なくなってきているのが現状でしょう。しかし、こんな方法ですらエコに繋がるのですから、素晴らしいことだと感じます。
特に首都圏、埼玉の熊谷では40℃近い気温も毎年観測されています。天候によってはずっと晴れの可能性もあるため、打ち水で夏を涼しくするという県の取り組みもあるといいのですが。