清水建設はこのほど、川崎市川崎区白石町にダイオキシン専用の土壌洗浄プラントを建設すると発表した。日本道路と共同で、11月からダイオキシンによる汚染土壌を対象とする新たな洗浄事業を開始する。ダイオキシン専用の洗浄プラントは、国内で初めて。
ダイオキシンの無害化処理は、汚染土壌を特定処理場で熱処理する方法が普及しているが、コストが高いことが課題だった。今回の新プラントでは、汚染 土壌に水を加えてスラリー化したうえで、分級、すりもみ、すすぎ、仕上げなどのプロセスを何度も繰り返して洗浄を行う。分級工程では、ダイオキシンが細か い粒子分に多く付着することに着目し、ダイオキシン類が付着しやすい径の粒子とそれ以外の粒子を分級。精度をほぼ100%まで高めることに成功したとい う。これにより、ダイオキシンによる汚染土壌を取り扱うことができるようになった。
洗浄工程の終了後は、汚染土壌を通常「洗浄土壌」と「濃縮汚染土壌」に7対3の比率で分別する。洗浄土壌は埋め戻し材や骨材、路盤材等として使用 し、濃縮汚染土壌は外部の特定処理場で適正処理する。燃料を使って熱処理する方法に比べ、コストは約3割安く、また洗浄土壌の再利用、二酸化炭素 (CO2)排出量の削減の点でも優れているという。
土壌洗浄プラントは11月に完成予定。完成後は首都圏を中心に新サービスを提供する。年間の洗浄目標は1万5000t。ダイオキシン汚染土壌のシェア3割を狙う。清水建設は土壌洗浄事業の新たな柱に育て、土壌浄化事業のより一層の拡大を図る。国内では初めてというこのダイオキシンに対する取り組みも素晴らしいですね。ダイオキシンは、不燃物などが燃焼した際に人体に有害な物質として大気中に放出される物質です。洗浄された土壌は有害物質を取り除き、環境に返されます。さらにCO2の排出量も抑えられるというメリットも持ち合わせているのです。
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