アサヒビールは、ビール醸造時の煮沸時間を短縮することで、煮沸工程で発生する二酸化炭素排出量を約30%削減する新技術を開発したと発表した。こ うした技術は世界初という。同社では、新技術を取り入れた商品「アサヒスーパードライ」の仕込みを今年9月から大阪府の吹田工場で始める予定。
一般的なビール醸造時には、味感を損ねる香りや濁りを引き起こすタンパク質を排除したり、最適な苦みをつけるために、麦汁にホップを加えて煮沸している。こうした煮沸工程には多量の熱エネルギーを使い、醸造工程で使用する熱エネルギーの約25%を占めるという。
今回、同社では、煮沸工程で各々の目的に必要な熱エネルギーを詳細に分類。その結果、沸点の高いホップ由来の化合物を除去する工程が最も熱エネル ギーが必要になることがわかった。このため、麦汁にホップを加える前に、ホップ成分のみを小型の釜で煮沸することで、ホップ投入後の煮沸時間が削減され、 大幅に熱エネルギーを抑えることに成功したという。また、ホップの使用量も約5%削減できたという。
同社では、この方法をPIE(Pre Isomeriser &Evaporator)煮沸法として特許を出願。今年秋ごろからこの方法を国内9拠点のビール工場で取り入れる。製品を加工する工程でのCO2削減の取り組み、次々に新しい技術が開発されつつありますね。素晴らしいことだと思います。
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