2008年9月7日

食の土壌の危険性

世界の農地が浸食や砂漠化で失われていく。恵みの大地を取り戻すために有効な手立てはあるのか--。「ナショナル ジオグラフィック日本版」9月号では、その答えを探して世界中の「土壌」がさらされている厳しい現実をレポートした。

巨大なトラクターが轟音をたてながら、トウモロコシ畑を走っていく。米国中西部のウィスコンシン州で開かれた試乗会の会場は大盛況。ハイテク制御の新型トラクターを見て、集まった農場主たちは顔をほころばす。

だが、耕作を助けるはずの機械が、長い目で見れば、母なる大地を痛めつけてしまうのかもしれない。この世界有数の沃野は、水や空気をたっぷり含ん だ、やわらかな表土に覆われている。重い農機が通ると、土の中の水分が押し出され、地盤が踏み固められて、石のようにかたくなってしまう。「圧密」と呼ば れる現象だ。

地面がかたくなると、植物が根を張れなくなるだけでなく、雨水が地中にしみこまずに表面を流れて、土を浸食する。圧密が地下深くまで及べば、元に戻 すのに何十年もかかる場合もある。農機メーカーは、巨大なタイヤを採用して加重を分散させたり、衛星で制御して走行ルートを制限したりと、各種の対策を とっている。それでも、大型の農機を使う経済力のある国々では、圧密は深刻な問題となっている。

土壌がしっかりしていないと、食物となるべき農作物が育たず、問題視されるべき点の一つとなります。食物がなければ、飢饉さえ起こってしまうかもしれないのです。

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2008年9月4日

次世代自動車開発競争

日本の二酸化炭素(CO2)排出量のうち運輸部門が占める割合は約2割。その約半分が自家用乗用車からの排出だ。

経済産業省の「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」に選ばれた21技術のうち乗用車に関する技術は、「燃料電池車」と「プラグイン・ハイブリッド車、電気自動車 (EV、あるいはBattery EVとも呼ばれる)」の2種類。従来からある技術ではなく、“革新的な新技術”という選定基準から、クリーンディーゼル 車などは入っていない。

燃料電池車は水素を燃料とし、燃料電池で発電した電気を動力源にすることで、走行時にはCO2を排出しないことから、一時は“究極のエコカー”と期 待された。実際には水素製造時にCO2を排出するが、それでもガソリン車の3分の1程度にCO2排出を減らすことができる。さらに、再生可能エネルギーか ら水素を製造できるようになれば、さらなるCO2削減が可能になる。ただし、ガソリンなどの液体燃料と比べると、気体であるために取り扱いが難しく、安全 な貯蔵技術や航続距離、さらには生成水が凍ってしまうことによる低温時の始動性などが課題とされてきた。

しかし、車体側の課題は、現在ではかなり解決されつつある。ホンダが2007年11月に発表し、2008年11月から国内でもリース販売を開始する 「FCXクラリティ」では約620kmという航続距離を達成。これは従来モデルと比較して約30%の延びとなっているが、これは、燃費でも約20%の向上 を果たしていることと、水素タンクの容量アップによるものだ。燃料電池のエネルギー効率も約10%向上している。また、気温がマイナス30℃でも始動可能 だ。

トヨタが2008年6月に発表した「トヨタFCHV-adv」でも、燃料電池の制御システムの改良により生成水をコントロールすることで、気温がマ イナス30℃でも始動・走行が可能となっている。航続距離も約830kmと、ガソリン車に勝るとも劣らない性能を実現した。また、この「トヨタFCHV- adv」は、同社得意のハイブリッド車に採用されている回生ブレーキシステムを組み合わせた燃料電池ハイブリッド車(FCHV)で、この回生ブレーキシス テムの改善により、従来モデルよりも約25%の燃費向上を果たしている。販売時期については未定だが、すでに国土交通省の型式認証を取得しており、今年7 月に開催された北海道・洞爺湖サミット(主要国首脳会議)でも、国際メディアセンターに試乗車が用意されていた。

車の持つ性能の進化が地球環境に何をもたらすのか?それはCO2削減というエコに関わることだけでなく、次世代の車、つまり未来都市に生きる人のステータスになることは間違いありません。

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2008年9月1日

アサヒビールの製造工程でCO2削減する技術を開発

アサヒビールは、ビール醸造時の煮沸時間を短縮することで、煮沸工程で発生する二酸化炭素排出量を約30%削減する新技術を開発したと発表した。こ うした技術は世界初という。同社では、新技術を取り入れた商品「アサヒスーパードライ」の仕込みを今年9月から大阪府の吹田工場で始める予定。

一般的なビール醸造時には、味感を損ねる香りや濁りを引き起こすタンパク質を排除したり、最適な苦みをつけるために、麦汁にホップを加えて煮沸している。こうした煮沸工程には多量の熱エネルギーを使い、醸造工程で使用する熱エネルギーの約25%を占めるという。

今回、同社では、煮沸工程で各々の目的に必要な熱エネルギーを詳細に分類。その結果、沸点の高いホップ由来の化合物を除去する工程が最も熱エネル ギーが必要になることがわかった。このため、麦汁にホップを加える前に、ホップ成分のみを小型の釜で煮沸することで、ホップ投入後の煮沸時間が削減され、 大幅に熱エネルギーを抑えることに成功したという。また、ホップの使用量も約5%削減できたという。

同社では、この方法をPIE(Pre Isomeriser &Evaporator)煮沸法として特許を出願。今年秋ごろからこの方法を国内9拠点のビール工場で取り入れる。

製品を加工する工程でのCO2削減の取り組み、次々に新しい技術が開発されつつありますね。素晴らしいことだと思います。
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2008年8月30日

千趣会が通信販売の発送用袋を環境配慮素材に

千趣会は2008年8月27日、「ベルメゾン」通販カタログの発送用袋を同28日から環境配慮型のポリエチレン袋に切り替えると発表した。ナノテクノロジーを活用して、焼却時のCO2排出を抑制する素材で、同社全体で年間約350tのCO2削減ができるという。

ナノカプセルを樹脂に応用した添加剤「ナノハイブリッドカプセル2」(NHC2)を発送用袋の原材料に添加する。これによって、フィルム素材の厚み を37.5%から50%削減。また燃える物質と酸素の結合を炭化膜で遮断して、従来のポリエチレン袋と比べてCO2排出量を約50%減らせるという。

NHC2は、東京理科大学産業技術総合研究所が開発した技術をベースに開発されたもので、環境ベンチャーのイーベーシック(本社:東京都新宿区)が製造・販売している。千趣会はイーベーシックのパートナー企業になっている。

千趣会は、カタログの発送に年間約2500万枚の袋を使用しており、試算では約350tのCO2が削減できるという。さらに、商品の容器包装にも順次導入し、改正容器包装リサイクル法で求められた包装材削減につなげていく。

また一つ企業の取り組みが増えました。焼却のゴミの話も前記事では致しましたが、これはそれと相互作用となるものですね。無駄なゴミ、つまり包装紙に関して、少しでも環境に配慮した素材を使い、CO2削減というエコに繋がります。素晴らしいエコへの取り組みの一つです。

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2008年8月29日

「ゴミ」は本当に捨てられているか?

私たちは地域の自治体の指示に従い、燃えるゴミ、容器包装、古紙などに分別して、所定の日にゴミを出す。この時点で、市民(区民)としての責任を果たし、ゴミはきちんと捨てられたと私たちは思う。しかし、実はゴミ問題はここから始まる。

日本では平均してゴミの8割を焼却処分している。しかし多くの焼却炉は老朽化し、建て替えの時期を迎えている。焼却炉のハイテク化に伴い建設費は高 騰し、予算が足りない自治体も多い。建設が決まっても、住民の反対運動が起きる。焼却炉は迷惑者扱いされているのだ。焼却灰の埋め立て地の問題もある。最 終処分場は、日本中どこも満杯状態だ。どの自治体も、ゴミ処理に頭を悩ませている。

そんな中、ゼロ・ウェイスト(環境の負担になるゴミやムダをゼロにする)の考え方が広まりつつある。提唱者は英国の経済学者、ロビン・マレー氏。 1996年にオーストラリアの首都キャンベラがゼロ・ウェイスト宣言し、世界を驚かせた。ほかには米国のサンフランシスコ、バークレー、ニュージーランド やカナダなどでゼロ・ウェイストが広まっている。

実は本当は、ゴミはどうなっているのかを私たちは知らないというのが事実です。実際にゴミが焼却され、処分されているときを見る機会がないからです。もちろん焼却できないゴミは溜まる一方です。

しかしこのゼロ・ウェイストの観念によって、物を消費するという考え方そのものが良い方向に変化すれば、環境に優しい社会を作ることができるでしょう。エコライフという言葉がありますが、本当はこのような状態にあることをエコライフと呼ぶのではないでしょうか?

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